長文読解

 英語の試験の中で一番配点が高く、尚且つ受験生の皆さんが一番苦手意識を持っているのが、長文読解問題だと思います。「英語の勉強方法」で長文を読むのに大切なことについて触れましたが、もう一度ここでおさらいしておきましょう。長文問題がしっかり解けるようになるには、単語・文法の暗記と文型を意識した英文解釈の訓練が必要です。私が思うに、この勉強がある程度完成してからでないと、長文の本格的な勉強は始められないと思います。単語は知らない、文法はわからない、和訳を見てもどうしてそういう意味になるのか理解できない…というのであれば、非効率でもありますし、又何もかもわからないので長文読解や英語そのものが嫌になってくると思います。私の経験上偏差値55くらいまでは、「単語・文法の暗記と英文解釈の学習」に徹底すべきです。

ここに偏差値別の学習プランを紹介します。

<偏差値55まで>
単語・熟語・構文・文法の暗記。平行して、英文解釈のトレーニングをする。一度解釈できた英文は、必ず何度も何度も覚えてしまうくらい音読する。

@単語・熟語は覚えましたか?
A文法問題集は1冊完璧に仕上げましたか?
B短い英文で構いませんので、英文構造(文型)を意識した英文解釈をし、一度解釈できるようになった英文をそのままにしていませんか?

 @Aについては、ただヤルのみです。モチベーションを維持する問題もあるでしょうが、この一年で全てが決まるのです。ここで踏ん張れた人は、この先人生のあらゆる場面でがんばることができるかもしれませんが、ここで踏ん張れなかった人は、この先の人生でがんばらなければならないときに、がんばることができないかもしれません。日本はまだまだ学歴社会です。学歴は一生ついて回ります。あなたがもし会社を経営しているとして、新入社員を雇う場合、一番にどこを見ますか?ペーパーテストと多くても3〜4回(1時間程度の面接)と履歴書で、20〜30年働いてもらう人を選ぶわけです。たまたま出来たかもしれないペーパーテストですか?外見や第一印象のみで判断してしまいがちな面接での態度や様子ですか?私(Daizoo)なら履歴書を信用します。約22年間生きてきた人の履歴がそこには記されています。中でも学歴はうそをつきません。学歴とは何の証でしょうか?これは私の個人的見解ですが、学歴とは「その人がどれだけ一つのことに集中し、耐えることができるかの証」だと思っています。また、東大卒の人には東大卒の友達が普通よりたくさんいるはずです。慶応卒なら慶応卒の友達がいるはずです。就職には学歴は関係無いと(大卒という資格は最低条件として)どこの企業の募集要項にも一応書かれています。しかし、それは当然建て前です。見事採用となった人たちを見てみれば一目瞭然です。大手企業になればなるほど、その傾向は顕著です。また某巨大企業は「履歴書には学歴を書かなくてよい」というふうになっています。しかし、これも蓋を開けてみれば採用となった人たちの学歴はほとんどの場合高学歴です。これはつまり、色々な面で試験を受けると「頑張ったことのある(学歴のある)人が最終的に勝った」ということだと思います。
 だいぶ話がそれてしまいました。しかし、受験勉強で皆さんが一番悩んでいるのは「やる気が継続しない」ことだと思います。私自身ももちろんそうだったので。私たちはロボットではなく人間です。人間なのでプラスもあれば、マイナスもあります。プラスがあり、マイナスがあるから人生は楽しいのです。真っ暗な暗闇に長い間いたあと、太陽の下に出るとその光はいっそう眩しく感じます。苦しい苦しい受験勉強だからこそ、合格したときの喜びは言葉には表せれないほどのものなのです。
 さぁ、やるしかありません。昨日と明日を鉄の扉で閉ざし、今日一日だけがんばりましょう。明日になったら、また明日一日だけがんばりましょう。考えても仕方ありません。英語の長文問題で時間切れになるのも、人生という大きな時間の中で時間切れになるのも「迷う」からです。迷わず進みましょう。正しく進めば、いつか必ず光が差します。

<偏差値55〜60まで>
今までの勉強に加え、長文問題集を1冊決め、それに徹底して取り組む。速読やパラグラフリーディングというテクニックは必要ありません。一文一文丁寧に長文を読んでください。

 長文問題も1回やったら終わりではありません。1度やった長文を何度も何度も音読し、音読と同時に意味内容が理解できるようになるまで繰り返しやります。長文を読んでいるとき、途中で内容がわからなくなる人がいると思います。特に長い文章の場合、文章の終わりに近づくと共に、最初のほうに書いてあった内容を忘れてしまうという人がいます。どうしてこんなことが起こるのでしょうか?論理をつかめてないからでしょうか?要点をつかめてないからでしょうか?そうではありません。ある一つの文がしっかり読めてないために、その部分から先の内容理解に迷いが生まれ、結局何が書いてあるのかわからなくなるのです。最初に書いてあった内容を忘れているのではなく、最初から、最初に書いてあった内容が理解(解釈)できてないのです。ですので、長文を読むときにも、一文一文丁寧に、着実に読んでください。そして、その後しっかり音読を繰り返してください。

<偏差値60〜65まで>
どんどん新しい長文にチャレンジしましょう。そして音読も継続してください。何度も音読し、内容がすーっと頭の中に入ってくるようになるまでやり込みます。

 長文問題の中でよく見かける設問に、「この文章の趣旨(筆者の主張)を選べ」というものがあります。みなさんはどのようにして筆者の主張を選んでいるでしょうか?「なんとなく」ですか?「ここにこういうことが書いてあるから、きっと筆者はこういうことを言いたいんだ。」という具合に考えてしまう方は結構いらっしゃるのではないかと思います。残念ながら筆者の主張を聞かれたときに「あなたの考え」は聞かれていません。(代々木ゼミナール講師の富田先生は、こういうとき「残念ながらあなたの意見には誰も興味はありません」とよく言っていたものです)筆者の主張はあなたの頭の中ではなく、英文の中にハッキリと書かれています。その書き方にも基本的なルールは存在し@「私の主張は〜だ」と書く。A「何度も繰り返し同じことを言う」ほぼ十中八九この方法です。あなたも人に何かを伝える場合、一番伝えたいことは、「これが伝えたい」と言うか「何度も同じことを言って念を押す」と思います。「筆者の主張とは何か」と聞かれたら、筆者の主張の書かれてある部分を「緻密に」探すことが、正解への最短距離です。全体から漠然と探すのではなく、「緻密に」探さなければなりません。これは内容一致問題に答えるときも同じで、a,b,c,d,eなどの選択肢に書かれてある内容の部分を探し、その内容が本文と合致しているかどうかを「緻密」に検証しなければなりません。

<偏差値65以上>
受験レベルでいうと、とりあえずどこの大学でも射程圏内のレベルです。英語力を落とさないためにも、7割くらい正解をだせる長文問題集を選び、今までの学習方法を継続して行ってください。

 以上簡単にですが、長文読解の勉強法について触れました。英単語のときも英文法のときも、そして英文解釈のときもそうですが、「語学」は反復です。どれだけ反復するかで成績の伸びも違います。長文が速く読めるようにならないといけないからといって、長文問題集にいきなり手をつけてはいけません。英語の学習には段階があります。

「基本ルールの暗記→基本ルールを使った訓練→実践練習」です。

水泳でも「バタフライはこーやるんだよ。」と教えられても、実際に自分で水をかいて泳いでみないと、バタフライは身につきません。英語も同じことです。基本から正しい方法で着実に練習を積み重ねることが、ゴールへの最短距離です。

がんばってください。

管理人 Daizoo

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